台湾の2016年の中華民国総統選挙が行われ。
民主進歩党の蔡英文が当選し、8年ぶりの政権交代が起こった。


馬英九前総統は、中国の景気に乗っかり中国からの観光客を招き入れ、台湾にも中国のバブルに
合わせた経済効果を呼び込んだ総統だったが、 蔡英文が当選したことでどうなるのか注目されている。

台湾の歴史の大きな流れとは

中国からは古くからその存在については認識されていたが、
オランダの植民地時代→日本植民統治時代→中華民国 領土支配時代→台湾国民政府→民主化

という流れがあり、過去の歴史を紐解くと中国大陸とは別の道を歩んでいる。
しかし、中国からみると中国の一部という認識を持っている。
中国人に台湾のことを質問すると
・1つの中国だ
・同じ中国人だ
・中国(台湾も含む)をまとめているのは共産党のみだ
 
中華人民共和国(共産党)としても、台湾は1つの国としては認められない。
国際的にも中華人民共和国が唯一の国家だという姿勢を示している。

馬英九時代は中国寄りの立場を取ってきたので、中国もそれほどうるさい事は言わずに友好的な関係を保っていたが蔡英文になった段階で蔡英文が中国とは距離を置くと言ってきた以上、中国もそれなりの牽制をしてきている。

まず、中国から台湾への旅行者の規制である。
中国から台湾へ渡るにはパスポートのような許可証がいるが、その発行数を制限しだしたので、急に中国バブルが止まった。
台湾へ旅行するのは中国や日本が多い。

また、台湾と国交があった国と中国が国交を結ぶ際に、中国と組むのなら台湾とは手を組まないように圧力をかけられる。
中国は1つなんだから中国とだけ国交を結べば良いでしょ?という理論である。

なんでもやってくる中国。
本質は何処にあるのか今後の動向は要チェック!



《補足》
台湾人にあなたは何人ですか?という質問をすると
・台湾人だ(5割)
・台湾人でもあり、中国人でもある。(4割)
・中国人だ(1割以下)

という回答が返ってくる。

アイデンティティを持ち始めた台湾。
あまり中国が強引な手を使い続けるとそのうち衝突が起こる可能性がある。